施術中におばあちゃんが泣き出したその理由が切なかった
- 2021/12/09 (木)
今日は
以前に介護施設へ定期訪問していた時
施術中に泣き出してしまった
おばあちゃんのお話をします。
その日の施術で何人目かのおばあちゃん。
施設に入所したばかりのおん歳８０歳。
この時が私とは初めまして。
聞き取りやすいように
大きな声でご挨拶と自己紹介をして
施術スタート。
まずは、首の付け根から肩、そして腕にかけて
手のひら全体でゆ～っくり、
ザザーッと擦りました。
筋肉量、硬さ、張り具合、体温など
その方の体の情報をスキャンするように
温めるイメージで。
これを何度か繰り返していると
おばあちゃんの肩が
少し震えたような気がしました。
気のせいかな？と思ったけど
「⚪⚪さん、大丈夫ですか？」と
顔を覗いてみたら
おばあちゃんが泣いていたんです。
まだまだ施術序盤。
不意の出来事に少し驚きました。
おばあちゃんは、
しわしわの手で涙を拭くと
ゆっくりと
「いやぁ～…こーんなにやさしく触られたの
いつぶりだろうか…ありがとうございます…」と言って
また泣いてしまいました。
「…そうだったんですね…わかりました。
⚪⚪さん、わかりましたよ」
気の利いた言葉が見つかりませんでした。
この時のおばあちゃんの涙の裏には
どんな人生背景があったのか。
その涙の意味を
きっと誰も
簡単に推し量ることはできない。
不思議と
泣いているおばあちゃんが
子供のように思えて
きっと
ずっとさみしかったんだね
ひとりで頑張ってきたんだねって
抱きしめてあげたくなりました。
気の利いた言葉が見つからないまま
私は施術に戻りました。
そして
もっとやさしく
もっと大切に触れました。
この時間だけでも
おばあちゃんの心が
愛で満たされますようにと。
このおばあちゃんとの出会いで
「体に触れながら、心に触れる」と言う
経験をさせていただき
人のからだに触れることの繊細さ、
そして可能性を感じました。
介護施設での出会いは
私に色々なことを教えてくれました。
「先生に会えるの楽しみで」
「あんたが疲れるでしょうが、ありがたいわぁ」
「手指が動くようになって、編み物の続き
出来たんだから、見て、これ！」
「ありがたいわぁ」
「あんたいい手してんな」
なんか、思い出したら涙出てくる。
ほんとすぐ泣くんだよ、最近。
私が癒しを届けに行ったはずなのに
帰りはいつも私が癒されてて…
私にたくさんの思い出と
自信をくれた場所。
本当の意味で
セラピスト人生が始まった場所。
想いは
手からも伝わる。
だから
施術は、手が抜けない。
☕～♪
原点回帰は大切だな。
たまに、読み返そう😌